Time Is The Key ピエール・モルレーンズ・ゴング(1979)
1) Ard Na
Greine(P.Moerlen) 荘厳な序章は、まるで新世紀の幕開けを告げるようなヴァイヴとティンパニが、雷と稲妻の様に 2) Earthrise(P.Moerlen) 第二章はドラムが加わり、音階の付けられたゴングが更に神秘の世界に誘う。先の見えない不安さを弄るようなサウンドはこれから何が起こるのだろうか、という期待感に充ちています。 3) Supermarket(P.Moerlen) ハンスフォードとボンが登場。一転して軽やかにスキップしながら買い物に出かけるかの様なヴァイヴ・ソロとマリンバ・ソロが大変心地よく、ピエールも楽しそうですね。 4) Faerie Steps(P.Moerlen) お目当ての買い物をゲットして満足して帰宅するようなヴァイヴ・ソロ、と言ったらどうでしょうか?コレほどまでにウキウキして、一点の曇りもない青空の下で音楽を楽しみたいものです。 5) An American In England(H.Rowe) 本作唯一のハンスフォード作品。LPレコードでは組曲のようなA面とB面の流れの真ん中に位置して、コミカルで楽しい。ハンスフォードとボンが仲良く生ギターを弾き、ピエールもおどけた様にゴングを鳴らす情景が瞼に浮かびそう。隠れた佳作だと思います。 6) The Organ Grinder(P.Moerlen) ハンスのベースが跳ねてます。ここでやっと、ボンがギターソロを披露します。 7) Sugar Street(P.Moerlen) これもハンスの跳ねベース。不安と不満足が現れたバンド状態なのか、なにやらアッチコッチに揺れる不可思議なフレーズが登場します。 8) The
Bender(P.Moerlen) 前曲とほとんど一体になっているので気が付かないかも。ラムズデンの出現でボンのお株がまた奪われてしまう。主役は誰なのか? 9) Arabesque
Intro & Arabesque(P.Moerlen) やはり連続演奏だが、いきなりペルシャかアラブの世界に突入します。ここからホールズワースが乱入して俄然面白い。ピエールも触発されたかのように暴れ出すとゴングの本領発揮! 10) Esnuria Part
Two(P.Moerlen) 後半で足元にまとわりつく音がホールズワースだろうか。珍しく低音部を中心にしたマリンバ・ソロはA面の軽やかさとは打って変わって重々しい。バンドに何かあったのだろうか? 11) Time Is The Key(P.Moerlen) 最後は何処かで聴いた事がある様なシンセをバックに「えっ、これでオシマイにしちゃうの?」と思わせぶりを残しつつフィニッシュ。
1979年6月と7月に曲を書き、8月にコンク・スタジオ(Konk Studios)で録音された、本作の基本メンバーはピエール(dr,perc)以下ハンスフォード(bass)ボン(guitar)にピート・レマー(kb)が加わった。一曲目にダリル・ウエイ(violin)の名前が見えるが、彼らしいソロは披露していない。1,2曲目のジョー・キルビィ(string bass)はマイク・オールドフィールドのエクスポウズド・ツアーでコントラバスを弾いていた。また8曲目のニコ・ラムズデン(guitar)はピエール、ハンスフォード、レマーらと共にやはりオールドフィールドのエッセンシャル・ライヴに参加してるし、ゴングではすっかりお馴染みとなった助っ人アラン・ホールズワース(guitar)といい、顔見知りの気心知れたメンバーで固められている。LPレコードではA面の1〜4曲目は組曲の様に繋げられたアレンジになっている。同様にB面(CDでは6〜11曲目)もメドレーの様な曲を並べて連続した流れに配置したように思える。
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